~超初級~衣料量販店バイヤーの基礎知識②

『アパレルバイヤーになりたい!』学生さん、あるいは『バイヤーになったけど、よく分からない』というバイヤーなりたてで悩んでいる方々に向けて、超初級の知識を簡単にご説明します。

売上高

シンプルにいうと商品が売れた総額のことです。

①売価×点数=売上高

例)1000円の商品が2点売れた場合

1000円×2点=2000円

②客数(レジでお会計した回数)×客単価(1人あたりの平均単価)=売上高

例)客数10人で客単価が1000円の場合

10人×1000円=10000円

客単価

購入されたお客様1人あたりの平均単価のことです。

①売上高÷客数=客単価

例)売上高10万円、客数100人の場合

10万円÷100人=1000円

一品単価

ざっくりいうと総金額の1点あたりの平均単価のことです。

①売れた金額の一品単価が知りたい場合 売上高÷点数=一品単価

例)売上高10万円、点数1000点の場合

10万円÷1000点=100円

②在庫の一品単価(在庫単価)が知りたい場合 在庫金額÷在庫点数=一品単価

例)在庫金額100万円、在庫点数1万点

100万円÷1万点=100円

荒利益高(売上総利益)

商品が売れた時に発生する利益のこと。売れた時の売価と原価の差額のこと。

値入高との違い:荒利益高は売れた時の利益(値下げを含む)、値入高は仕入れた時の想定利益。

①売上高-仕入原価=荒利益高

例)売上高1000円、仕入原価600円の場合

1000円-600円=400円

②売れなくて値下げして売れた場合 売上高-値下げ額-仕入原価=荒利益高

例)売価1000円、仕入原価600円の商品が500円値下げしたら売れました。荒利益高はいくらか。

1000円-500円-600円=-100円(赤字です!)

例)売価1000円、仕入原価600円の商品が100点売れました。そのうち50点は200円値下げして販売しました。荒利益高はいくらか。

(1000円-600円)×50点=20000円

(1000円-200円-600円)×50点=10000円

20000円+10000円=30000円

荒利益率

売上高に対する荒利益高(売上総利益)の割合のことです。

※100をかけるのは小数点から%にするためです。

①荒利益高÷売上高×100=荒利益率(%)

例)売上高1000円、荒利益高400円の場合

400円÷1000円×100=40.0%

②(売上高ー仕入原価)÷売上高×100=荒利益率(%)

例)売上高1000円、仕入原価600円の場合

(1000円-600円)÷1000円×100=40.0%

③(売上高-値下げ額-仕入原価)÷売上高×100=荒利益率(%)

例)売上高1000円、仕入原価600円、値下げ額500円の場合

(1000円-500円-600円)÷1000円×100=▲10.0%(赤字です!)

値入高

商品を仕入れた時に設定した想定利益。設定した売価と原価の差額のこと。

①売価-仕入原価=値入高

例)売価1000円、仕入原価600円の場合

1000円-600円=400円

例)300円で仕入れた商品を500円で販売しました。値入高はいくらか。

500円-300円=200円

値入率

売価に対する値入高の割合のことです。

①(売価-仕入原価)÷売価×100=値入率

例)売価1000円、仕入原価600円の場合

(1000円-600円)÷1000円×100=40.0%

例)売価1000円、仕入原価600円の商品10点、売価2000円、仕入原価1500円の商品10点仕入れました。総額の値入率はいくらか。

1000円×10点+2000円×10点=30000円(売価の総額)

600円×10点+1500円×10点=21000円(仕入原価の総額)

(30000円-21000円)÷30000×100=30.0%

②(1-仕入原価÷売価)×100=値入率

この計算方法は仕入原価を売価で割って計算するので最初に出る答えは原価率(売価に対して原価が占める割合)です。なので、全体(1=100%)から引く必要があります。

値入高から計算しているのか、仕入原価から計算しているのかをきちんと確認しましょう。

例)売価1000円、仕入原価600円の場合

600円÷1000円=0.6(売価に対して原価が占める割合)

1-0.6=0.4(売価に対して値入高が占める割合)

0.4×100=40.0%

値下げ高(売訂高)

値下げをした金額のことです。(売訂高ともいいます)

例)1000円の商品10点を200円値下げしました。値下げ高の総額はいくらか。

-200円×10点=-2000円

仕入高

仕入をした金額のことです。月の在庫予算をオーバーしないために残りいくら仕入ができるか(仕入枠)の計算方法を教えます。

①月末までの仕入枠

昨日までの在庫金額-今日からの売上予測+今日からの値下げ高+残りの発注済み仕入金額-今月の在庫予算

例)昨日までの在庫金額2000万円、今日から月末までの売上予測500万円、値下げ高-100万円、発注済み100万円、今月の在庫予算2000万円

2000万円-500万円+(-100万円)+100万円-2000万円=-500万円

在庫予算に対して500万円足りないことが分かったので、500万円を仕入れることができます。

しかし、天気や気温の推移から売上ダウンの可能性もあるため注意が必要です。

常に攻めの姿勢は大事ですが、上司や先輩と相談してから判断しましょう。

簡単に言葉で言うと

いまいくら在庫金額があって、あとどれくらい売れて、どれくらい値下げして、今月入る予定の金額がいくらあって、このままいくとこれくらいの在庫金額になるから、あとこれくらい入れよう!!(予算オーバーするからこの商品は来月に入れよう、、、もあります笑)

在庫日数

ざっくりいうと在庫を持っている商品があと何日で無くなるかを表す数字です。

基準は会社や商品によって異なりますが、この数字を見ることで売れているかどうかを見極めることと

在庫が多いか、少ないかの判断ができます。

在庫日数が少ない方がよく売れているということになります。

①在庫金額÷売上高×日数=在庫日数

例)現在の在庫金額2000万円、10日間の売上高1000万円

2000万円÷1000万円×10日間=20日(平均在庫日数が40日とすると20日はよく売れている)

②平均在庫から求める場合 (前月末在庫+今月末在庫)÷2÷売上高×日数=在庫日数

例)前月末在庫金額3000万円、今月末在庫金額2000万円、売上高1000万円

(3000万円+2000万円)÷2÷1000万円×30日間=75日(平均在庫日数が40日とすると75日は売れていない)

おわりに

他にも回転日数や交差比率などたくさんありますが、基本的なところだけご紹介しました。

ネットで調べれば良い記事がたくさんありますので、ここで分からないと感じた方は是非他の記事も参考にしてみてくださいね。

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